死亡は一体どのタイミングで判断されるの?医療現場での死について考えてみる

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皆さんにとって死とはどのタイミングのことをいうのでしょうか?

心臓が停止、呼吸が停止、脳が停止、すべての細胞が死滅した時、体が冷たくなった時、体から魂が抜けた時、死亡届が出された時と人によっても死は違うものだと思います。

医学的には一体どのタイミングで死亡と判断されてしまうのか、また私たちの細胞は一体どこまで生きているのか、死について考えてみましょう。

〇医学的な死亡の判定

医療現場において死亡と判断されるのは、「心臓の停止」「呼吸の停止」「瞳孔が開く」といった3つが確認された時に死亡とされます。

心臓と呼吸の停止はわかりやすいですが、瞳孔の確認ついては疑問がある人もいるかもしれません。

この瞳孔をみて確認するというのは、簡易的に脳の機能が残っているか判別するために行われています。

私たちの目は光をうけると自分の意志に関係なく、光の量を調節するために瞳孔が小さくなります。

このように、瞳孔が小さくなることを対光反射と言い、脳が生きていれば意識がなくても行うことができます。

しかし、脳が死亡してしまうと光を浴びせても瞳孔は開いたままになるため、3つの要素が確認できた場合には死亡と判断されます。

テレビドラマなどで最後に目を見て死亡判定するのは、脳は心肺が停止してから酸素が行き渡らなくなり死滅するのが一般的なためです。

余談ですが、死亡届は医師だけではなく歯科医師も書くことは可能です。これは口腔疾患によって死亡する例もあるためでしょう。

〇意識が戻ることがない脳死

一般的に人が死亡する時には、呼吸が停止して心臓が停止し、最後に脳細胞が死滅していきます。

しかし、事故や急性疾患などで脳に大きなダメージを受けることによって、心肺よりも先に脳機能のすべてが回復不可能な状態まで低下することがあります。

このように、心肺機能は問題ありませんが、脳機能のすべてが回復不可能な状態まで低下することを脳死といいます。

心肺は動いていますが、心肺は脳によってコントロールされているものなので、生命維持装置を使用しないと心肺が停止して死に至ります。

長い間昏睡状態だった人が目覚めるという話を聞くこともありますが、これは脳死ではなく植物状態の人におきます。

脳死は生命維持に必要な脳幹が機能しなくてなっているため、回復するのは不可能であるのに対して、植物状態では脳幹部分が生きているため自発呼吸があり、昏睡状態から回復する可能性があります。

脳は人にとってもっと重要な部分なので、脳が死ねば人の死であるというのは理解できるのではないでしょうか。

このように、脳死が重要視されるようになったのは、臓器移植をする際にできるだけ鮮度の高い臓器を移植したいと考えられるようになったためです。

私たちは心肺が停止してしまうと急速に臓器の機能が低下してしまい、臓器が臓器移植に適さなくなります。

脳死の状態では、心肺は生命維持装置があるため維持できており、多くの臓器が移植に適している状態に維持されることになります。

日本でも脳死は人の死であるといわれるようになったのは、臓器移植のことを考えてのことです。

〇体の末端の細胞は死亡後1時間以上生きている!

体の細胞のすべてが死亡しているわけではなく、体の末端の細胞であれば十数時間は生きている場合もあります。

ただ、細胞の種類によっては酸素やエネルギー供給が重要で血液が止まってしまうと、すぐに死滅してしまう細胞があります。

それが脳であり、脳は心肺機能が3~5分も停止すれば脳の細胞は死滅し、心肺が回復しても脳に後遺症が残ることになります。

腕や指先であれば、数時間は血流が止まったりしても、血液の循環が再開されれば問題なく動く場合も多いです。

実際、事故などで指は切断してもきちんと氷などに冷やして保存しておけば、約8時間は再接合が可能であることが知られています。

ただし、人体において最も重要なのは脳であり、脳が体の臓器や筋肉、神経をコントールしています。

そのため、脳の細胞が死滅して動かなってしまえば、体のコントロールはできないので、脳死が人の死であるという話も個人的には納得できます。

医学的には死とは、心肺停止と脳幹の機能が停止した状態や、脳死ですが、死というのは実は曖昧でどこからが死なのかむずかしいところです。

死のタイミングについては、立場や人の思い、宗教などによって全くもって違い一概に死のタイミングは決まっている物ではありません。

あなたにとって死とはいったいどのタイミングでしょうか?

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