「遠赤外線の効果で体の芯からポカポカ」「遠赤外線で肩こりが治る」といった効果を目にすることがありませんか?
遠赤外線を使用すれば、体の中からあたたますので健康に良いと思っている人も多いと思いますが、本当に遠赤外線はそこまですごい効果がある物なのでしょうか?
遠赤外線の効果が体にどんな効果を与えてくれるのか、なぜ体の芯から温まると言われているのか紹介していきます。
もしかすると、あなたが思っているかも遠赤外線は効果が少ないかもしれませんよ。
〇体の表面から温める効果がある!?
遠赤外線と言えば、体の内部までしっかり届いて体の内側から温めてくれるので、健康に良いというイメージがもたれています。
遠赤外線は物を温める効果はありますが、実は体の内部から温めているわけではないのです。
遠赤外線は、物にあたった時に表面で熱に変換されるので、人体では体表は温められても、体の中まで遠赤外線が届いて、体の内側から温めてくれるという効果はあまり期待できません。
「じゃあ、意味が無いのか?」と言われるとそうではなく、私たちの体で体温が逃げるのは、体の表面からなので表面が温められ保温できていれば、体内の熱は逃げにくくなります。
さらに、体表が温められることで、皮膚表面から体の内部へと熱が伝わっていきますので、体の内側からポカポカはしていないかもしれませんが、結果的に、遠赤外線の効果で体全体がポカポカしてくるのは十分に考えられることです。
このように遠赤外線は体の内部まで届く、体の芯から温まると言われるのは、この売り文句を使用すると、商品の売れ行きが良いので使用しているのです。
体の表面から温めます、体の内部まで届かない遠赤外線を使用していますなんて、いったら大抵な人は、そんな商品はいらないと思うのではないでしょうか?
私なら、正直な商売しているから、買ってあげようかなと思いますが、そんなひねくれものは少ないでしょう。
〇肩こりを改善する効果はあるの?
遠赤外線は体を温める効果があるので、肩こりを改善する効果が期待できると言われる事が多くあります。
肩こりの原因の一つは、肩回りの血液循環が悪くなって起こため、血液循環を良くすることで肩こりを和らげることが可能です。
遠赤外線を肩に当てると熱刺激によって、自律神経が刺激されて血管が拡張して、血液の循環が良くなるため肩こりに効果があると言われています。
また、熱には痛みを鈍くする効果がありますので、遠赤外線によって肩が温められることで痛みが和らぐ効果も期待できます。
このような事から、遠赤外線には肩こりを症状を緩和する効果があると言えるでしょう。
ただし、根本的な原因が改善しなければ、肩こりは何度も発生しますし、改善も難しいです。
肩こりになった時には、温めて症状を緩和する事も大切ではありますが、なにが原因で肩こりが発生しているのか探る事も大切でしょう。
〇遠赤外線の効果にはデマもあるので要注意!?
遠赤外線には、物を温める効果がありそれによる人体や物に良い影響を与えると言われることがあります。
もちろんの事ながら、物を温める効果は遠赤外線にはあるのですが、遠赤外線の効果として間違った知識が広まっているのも事実です。
また、研究が進んでおらず真偽不明の効果などもあり、遠赤外線が出ているからといって、必ず良い物であると判断するのは注意してほしい所です。
私の場合はひねくれものなので、遠赤外線と書いていると、逆に購買意欲が失せてしまいます。
まず、遠赤外線はほとんどすべて物から出てきており、人体からも遠赤外線は常に出て続けています。
逆に遠赤外線を出さない物質の方が珍しいくらいで、健康に良さそうだから遠赤外線と書いておこうなんて考えて売っている商品もあるかもしれません。
また、「遠赤外線は人の細胞を活性化させる」、「ガンやそのほかの内臓疾患に効果があると言われている」などと紹介される事もありますが、体の内部まで届かない遠赤外線がガンなどの病気に効果があるか疑問が残る所です。
「皮膚の細胞を活性化させ、皮膚ガンを治すのでしょうか?」これは科学的根拠が不十分であると言えるでしょう。
その他にも、防菌、防カビ、防臭、水を活性化する、水を浄化するといった話を聞く事がありますが、こちらも何が根拠になっているのか不十分な事が多いです。
もちろん、他の技術と組み合わせたり、実施方法を工夫したりすることによって、これらの効果を本当に実現している可能性もないわけではありませんが、注意した方が良いでしょう。
遠赤外線は健康に良い効果があるという認識を利用して、商品を販売してくることがありますので、十分に注意してくださいね。