食の3大栄養素といえば、炭水化物、脂質、タンパク質の三つになります。
どれも人間に必要な栄養素であり、非常に大切なものですが、摂り過ぎは太る原因となり、生活習慣病になる可能性があります。
現在では、栄養素の摂り過ぎにより太っている人が多く存在しているために、3大栄養素の一つである炭水化物を抜いてダイエットをする人がいます。
その炭水化物抜きダイエットは、どのように痩せて、どのような利点があるのでしょうか?
○炭水化物と脂肪の関係を知りましょう
3大栄養の炭水化物は、糖分が複数結合して出来たもので、体内では分解されてブドウ糖や果糖などの糖分になります。
糖分はもっとも燃やしやすく、すぐに消費されるエネルギーになり、余ったものは保存しやすいように、糖分から脂肪に変えられて体に保存されることになります。
脂肪もエネルギーとして消費されますが、糖分の優先順位が高く、糖分が余っている状態では体内に保存されて使用されることはありません。
炭水化物は、余れば脂肪に変えられますし、必要な時は優先的に消費されるものであるため、炭水化物を多く摂った場合は、蓄積してある脂肪分を消費することができないのです。
そこで、炭水化物抜きダイエットを行うと、糖分が体に存在されないために、脂肪をエネルギーとして消費しようとします。
結果、体の脂肪が燃焼されるようになるので、痩せると考えられます。
体の中の糖分が脂肪の燃焼を妨げていたのですね。
○炭水化物を抜くと12時間で糖分が枯渇する
私たちは、炭水化物を食べて糖分を得ていますが、私たちが体の中に貯めておける炭水化物の量は、およそ12時間であり、それ以上の時間は糖分を体に溜め込むことはできません。
結果、炭水化物抜きダイエットを行うと12時間で糖分が枯渇することになります。
糖分が枯渇すると、人間は他の栄養素を消費しようとするため、脂肪やタンパク質の燃焼効率が良くなります。
一般的に脳はブドウ糖以外の栄養素は栄養にならないといわれています。
しかし、実際は脂肪から作られるケトン体と呼ばれる物質も脳は栄養にできることが知られています。
そして糖分が減少して、ケトン体が作られるほど脂肪が燃焼されて体重が減少することになります。
また、ブドウ糖は、血中のアミノ酸からも作ることができるので炭水化物を抜いても急に危険な状態になることはありません。
ちなみにアミノ酸などからブドウ糖を作ることを糖新生といいます。
人間に必要な炭水化物は、1日100gといわれており、100gを下回ると貯蔵量が減少して、ケトン体や糖新生で脳の栄養を補うことになります。
さらに、脳以外に期間も糖分を使用して動いていたので、糖分が少なくなると他の栄養素を使用して活動するようになり、痩せることに繋がると考えられます。
炭水化物を抜く、または減らすことはダイエットに繋がるのです。
ちなみに、人間は水分だけで1か月くらいなら生きられますから炭水化物を抜いてもそう簡単に死ぬことはありません。
○炭水化物抜きダイエットは体に負担がかかる?
人間の脳は、基本的にブドウ糖しか栄養素として受け付けていません。
炭水化物を減らすことによって、無理矢理ケトン体で脳を動かすわけです。
ケトン体で脳が動くのは、糖が不足したときの予備の手段であり、基本的に使用したくない機能になります。
そのため、体にストレスがかかり健康にはあまり良い方法とはいえないとされています。
また、糖質の摂取は、精神を安定させる力があるため、炭水化物を減少させることによってイライラや倦怠感などが出るようになり、精神的もあまりお勧めできない状況になると考えられます。
精神的にも肉体的にストレスがかかるとされていますので、普通に痩せることができる人は運動をしてダイエットをするのが望ましいでしょう。
○体から悪臭がしますしリバウンドもしやすい?
ブドウ糖が少ないことによって、発生するケトン体は体臭の原因になる物質と知られています。
炭水化物抜きダイエットは、特にケトン体が多く発生するダイエットなので、体から悪臭がすることになり、周りの人から嫌がられるようになります。
スリムな体を手に入れる前に、周りの人から嫌われていることもあるかもしれませんよ。
また、炭水化物抜きダイエットは、運動をするダイエットではないため、ダイエットを終了して、炭水化物を食べ始めると急激に元の体に戻ろうとしてしまいます。
炭水化物抜きダイエットは、一時的なものになる可能性が高く、常に痩せた体系を保つのは難しいです。
さらに、痩せた体系を維持するために長期的に炭水化物抜きダイエットをやると栄養失調で倒れることになります。
炭水化物抜きダイエットを行う際は健康面を十分に注意して行うようにしましょう!