ポリオという名前は何だか、新しくどこかが販売したお菓子のような名前ですが、病気の名前で、急性灰白髄炎(きゅうせいかいはくずいえん)とも呼ばれる病気になります。
名前はそこまで、恐ろしい病気ではなさそうですが、5歳までの子どもに多く感染し発熱、頭痛、下痢、などの症状を起こしたのちに腕や足に弛緩性の麻痺症状が起こってくることになります。
この麻痺症状は、ポリオが無くなっても治らないことがあり、1割から2割の患者で麻痺が残るとも言われています。
また、感染した場合の根本的な治療方法はなく対症療法を行うことしかできず、治療して命が助かっても麻痺が残る可能性は非常に高いです。
ポリオに感染すると最悪の場合は死にいたる恐ろしい病気です。
○ポリオは日本では根絶されています
先ほどポリオの恐ろしさについて語ってきましたが、実際には日本での野生株のポリオ感染者は1980年から見つかっていませんから、そこまで恐怖する心配はなく、日本人はポリオワクチンをしっかり打っているので安心です。
根絶した現在でもポリオウイルスの予防接種が無くなっていないので、やめると日本でも再度感染が広がる可能性があるということになります。
ポリオウイルスのワクチンを何のために打っているかわからない人も多いと思うので、ポリオワクチンを打っている理由について考えてみましょう。
○世界の8割の人がポリオに感染しない場所に住んでいますが予防接種をします。
日本もそうですが、世界の8割の住民はポリオを根絶された地域に住んでいます。
つまり、これらの地域はポリオに感染する可能性が低い地域になります。
そう考えるとポリが根絶された地域は、ポリオワクチンを打たないでいいように感じるかもしれませんが、そんなに単純な話ではありません。
ポリオが根絶された地域であってもポリオのワクチンをしっかりと接種しています。
これは世界が完全にポリオを根絶しようとしているためで、世界でポリオの感染が完全になくなった場合に世界中でポリオの予防接種を止めることになります。
ポリオは今のところ終息に向かっていますが、もし日本がポリオの予防接種を止めてしまったら、ポリオの流行地域が持ち込まれたポリオが日本全体に休息に広まることになります。
ポリオが世界的に根絶させようとしているのはポリオが人間にとって危険性が高いためです。
そんな、ポリオが予防接種を止めたばかりに再流行しては困るためにポリオの予防摂取がされているのです。
もし、ポリオの予防接種が停止された時はポリオというウイルスが世界からいなくなった時ではないでしょうか?そうなると私はうれしい限りです。
○予防接種でポリオに感染することが……
日本では1980年以降に野生株のポリオに感染した人はいません。
しかし、野生株でないポリオになら感染した人がいます。野生株でないポリオとは予防接種の中に存在しているポリオのことです。
生ワクチンという言葉を聞いたことがある人もいるとおもいますが、この生ワクチンの生はウイルスにちょっとだけ毒性があるということです。
これだけいうとかなり恐怖なのですが、生ワクチンのウイルスは弱毒ウイルスと呼ばれている野生で人間に感染する物よりもウイルスの力弱いウイルスになりますので、生ウイルスを注射されても基本的にウイルスに感染することはありません。
そのため、生ウイルスがとても恐ろしいというわけではありませんが、一部の人にとっては弱いウイルスであってもポリオのような症状を出すことはあります。
しかし、ウイルスは弱いので、年に1人いるかいないかぐらいで、かなり安全だといえます。
また、予防接種のポリオウイルスは便にも含まれるので、便から他者に侵入することがありますが、弱毒ウイルスなので逆にポリオに対する免疫に強くなります。
とはいえ、こちらも稀にポリオに感染することがあります。幼児期は感染しやすいので感染しないように手洗いうがいなどを行うようにした方がいいでしょう。
現在では、弱毒ウイルスではなく不活性化ウイルスといわれる毒性を持たないウイルス投与することができますので、心配のかたは不活性化ウイルスを打つようにしましょう。