ワキガは、腋臭症とも言われており、場合によっては疾患としてとらわれることもありますが、ワキガは遺伝的な要因のものであり、生まれた時からワキガになると決まっています。
ワキガは、人を不快にさせることもありますので、しっかりと理解して予防するようにしたほうがいいでしょう。
☆ワキガとアポクリン腺
ワキガの原因は、アポクリン腺の発達になります。
アポクリン腺の汗は最初、ほぼ無臭ですが、アポクリン腺に含まれる物質が皮膚にいる常在菌により分解されることによって、ワキガの臭いを発すると言われています。
このアポクリン腺の発達は、遺伝的な要因があり、両親の一方がアポクリン腺が発達していれば、子どもは5割でアポクリン腺が発達して両親とも、アポクリン腺が発達している場合は、8割の人がアポクリン腺が発達すると言われています。
このため、ワキガは、遺伝し自分がワキガなら子どもがワキガである可能性は高くなります。
ワキガが問題になるのは、思春期になってからであり、このころより脇のアポクリン腺が発達します。
子どもの時でも、耳垢を見ればアポクリン腺が発達しやすいかわかり、耳垢が湿っている人ほどワキガになりやすいと言われています。
○日本人だからワキガが気になる。
日本人の10人に1人がワキガの体質であると言われており、ワキガの人は少数派になります。
また、個人差も存在し皮膚上にいる常在菌や汗の量などによって臭いが強くなったり、臭いに変化がでたりします。
そのため、ワキガ体質だからといって全員がすごく臭いというわけではなく、軽度で生活に支障がない人も多くいます。
ちなみ、ワキガ体質でないひとでも、少しのアポクリン腺は持っていると言われています。
日本人の10人に1人がワキガ体質だと言われていますが、白人の7割がワキガ体質で黒人の10割がワキガ体質であると言われているくらい、ワキガの臭いは一般的であると言われています。
そのため、アメリカなどではワキガの臭いがするのはあたり前であり、あまりこの臭いを気にする人はいないと言われており病気だと思う人もいません。
日本でワキガが気になるのは、日本人にワキガ体質の人が少ないからといえます。
○ワキガの予防
・腋毛を切る
ワキガの原因は、アポクリン腺から分泌された汗が、脇に残り常在菌が分泌することによって起きると言われています。
そのため、汗が脇に残らないようにすればワキガの予防になると言われています。
腋毛があると汗が残り、ワキガの原因になるので腋毛をカットしておくとワキガの症状が軽減すると言われています。
腋毛が新しく生えてくると、臭いがまた強くなりますし、アポクリン腺が無くなったわけではないので、臭いがする場合はあります。
・殺菌と制汗剤
脇から汗を出るのを防ぎ、常在菌が増えることを防ぐことによって臭いを防ぐことができます。
最近の制汗剤は、殺菌作用があるものが多く、殺菌作用もあるものが多く、常在菌を殺菌してくれるのでワキガの予防になります。
また、アルコールなど用いて、殺菌しても常在菌の繁殖を抑えることができてワキガの予防になります。
腋毛を切って制汗剤を塗るとより臭いを軽減できる効果があるとされており、併用すると他者を不快する可能性が減ります。
ワキガは、毎日ケアをすることが大切です。
・ワキガ治療
毎日ケアをするのが面倒な場合は、ワキガの治療を行っても良いでしょう。
ワキガの治療は、切除や破壊と発汗の抑制の二つになります。
切除や破壊の場合はアポクリン腺の活動が無くなるため、基本的に再発することはありませんが、アポクリン腺が残っていた場合や汗腺が新しくできてワキガが再発することもあります。
とは言っても、一部は除去されているので、元に戻ることはないと考えてよいでしょう。
発汗を抑制する場合は、抑制するだけなので効果が切れれば臭うようになります。
ボトックス注射なら4~6か月は持つので、軽度のワキガで夏のみ対策したい人などに有効でしょう。
ワキガは他人を不快させる可能性があるので十分注意して予防をしましょう。