そのため、DNAを見れば私たちがどのような人間になるかがわかり、同じ設計図の一卵性双生児の身体的特徴や体の中の特徴は似ることがわかっています。
また、両親から設計図を半分ずつもらうため、親と子どもは似たような特徴が出ます。
外見的特徴は外からみてわかりますが、病気や身体能力、成長などはまだ年を取らないとわかりませんが、遺伝子にはすでに書かれていると言われています。
そのため、遺伝子を検査して解読すれば、身体能力や成長なども予測することができるのです。
これから私たちに起きる可能性ある病気などを遺伝子レベルで調べる検査が最近では注目を集めています。
○遺伝子検査で健康がわかります
親がガンだと子もガンになりやすいと言われています。
これは生活環境が似てくることも原因ですが、親のガンになりやすい遺伝子が子どもにも受け継がれるからだと言われています。
このように、遺伝によってなりやすい病気、なりにくい病気があることがわかっています。
心臓病や糖尿尿などの生活習慣病もある程度遺伝が関係すると言われており、遺伝的に気をつけなくてはいけない人もいます。
遺伝子検査により病気の発生リスクが高いということは、その病気にならないようにより注意しなくてはいけないということです。
糖尿病になりやすいと診断されたら、糖尿病にならないために糖分をできるだけひかえるようにするなどを行ったほうがいいでしょう。
遺伝子検査でこれからなりやすい病気がわかるかもしれません。
○遺伝子検査で得意分野がわかります
私たちには得意分野があります。
長距離走が早い人・短距離走が早い人や理系の人・文系の人このように人には人それぞれの得意分野が存在し、得て不得手があるでしょう。
この得意分野ですが、ある程度遺伝子よって決まっていることがわかっています。
そのため、子どもに速い段階でどの分野が得意なのかを知っておくことで、子どものうちから進路をある程度きめておくことができ子どもにあった勉強をさせることができます。
未来では遺伝子検査によって子どもの教育が決められるかもしれません。
また、苦手のものもわかるので、対処することができます。
○依存症の遺伝
依存症は遺伝が関係あると言われています。
ギャンブル依存症やたばこ、酒などの依存は遺伝が関係あると言われています。
依存症になるかならないかは環境的な要因も大きく関係していますが、遺伝的に依存になりにくい人は依存しやすい環境であっても依存にならない可能性が高いです。
それに対して、依存しやすい人は1回やっただけで何度も行きたくなるかもしれません。
遺伝子検査をすることによって、依存症になりやすいことがわかればギャンブルに行かないとなどの対処ができるようになるでしょう。
遺伝子の検査項目に依存の文字が追加されるかもしれません。
○遺伝子検査の問題
・遺伝子検査は完璧ではない
遺伝子検査は完璧ではないことを知っておかなくてはいけません。
私たちの体の中にある遺伝子情報の数に対して遺伝子検査によって調べられる情報は1%以下とされており、遺伝子検査において私たちの特徴を1%以下の情報で判断していることになります。
遺伝子は複雑な関係があるため、一つの遺伝子だけですべてを把握するのは難しく遺伝子情報をずれる可能性があります。
たとえば、遺伝子検査ではハゲないとされていてもハゲてるという人がいます。
これから遺伝子の検査が徐々に進められて行きもっと正確な情報になるかもしれないので、あと10年くらいは待った方がいいかもしれません。
また、病気などは環境要因が大きくでてくるため、環境が悪いと遺伝的に大丈夫でも病気になることはあります。
遺伝子検査をすべて鵜呑みにするはよくありません。
・個人情報
遺伝子は個人情報です。
名前や生年月日、住所などは個人情報とであることを多くの人が理解しています。
それに対してDNAが個人情報であることを理解していない人が多くいます。
DNAを提供すれば最悪の場合はもう一人のあなたを作りだすことができます。
そして、あなたの細胞を培養し、実験することも可能で売り買いされる可能性も出てきます。
DNAは究極の個人情報とされており、検査をするかはきちんと考えたほうがいいと言われています。
遺伝子検査には問題点があることを知り、遺伝子検査をするときは、きちんと考えましょう。